仲山先生
今回お話を伺ったのは、現在シンガポールで日本人医師として活躍されている仲山先生。もともと耳鼻科専門医として日本で経験を積まれた後、現在はシンガポールのクリニックで勤務されています。先生の経歴や実際の医療現場での経験を中心に、海外で働く魅力と課題についてお話いただきました。
仲山先生は、もともと海外で働くことを強く望んでいたわけではなく、シンガポールへ移るきっかけとなったのはご家族の事情でした。しかし、現地での生活が始まると、医師としての働き方を模索しながら仕事を見つけ、現地で医療に従事することになったそうです。
「海外で働くという選択肢があるとは思っていなかったのですが、実際にシンガポールに来てみて、ここでしか得られない経験がたくさんあると感じました」と語る仲山先生。環境が変わることで得られる視点の広がりが、医師としての成長にもつながったと言います。
海外で働く際の課題として、仲山先生は「言語」と「医療システムの違い」を挙げられました。
「患者さんは主に日本人ですが、スタッフや書類、医療システムは全て英語ベースです。現地の人とのコミュニケーションや、医療の提供方法にも適応する必要があります」とのこと。また、日本で培った耳鼻科の専門知識を現地の医療に応用するために、新たな知識の吸収や対応力が求められることも多いそうです。
海外での医師活動を目指す若手医師や医学生に向けて、仲山先生は以下のアドバイスをいただきました。
「渡航先の国によってビザの制度や必要な資格は大きく異なります。正確な情報を収集し、必要な準備を早めに進めることで、活躍の場を広げることができるでしょう。」
「初期研修で経験した総合診療の知識が、専門分野以外の課題に対応する際に役立っています。一つの診療科にとらわれないことも働き方の選択肢を広げる気がします。」
インタビューの最後に仲山先生は、「海外で働くことは多くの課題を伴いますが、それ以上に学びややりがいがあります。異なる文化の中で医療を提供することで、自分の視野が大きく広がりました」と語ってくださいました。
この記事が、海外での医療に挑戦したいと考えている方々にとって役立つ情報となれば幸いです。
埼玉医科大学医学部卒
埼玉医科大学総合医療センター耳鼻咽喉科入局後、助教として勤務
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