
イギリスで医師として働くためには、英語能力の証明が必要です。通常、IELTS(International English Language Testing System)という試験を受験して、必要なスコアを取得する必要があります。
Academic IELTSを受験する必要があります。
各セクション(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)での最低スコアは7.0以上、全体スコアも7.5以上である必要があります。
IELTS(International English Language Testing System)とは、英語能力を評価する国際的に認知されたテストで、多くの国や機関が留学や移住の際の言語能力の証明として利用されているものです。
IELTSは主に2つのバージョンがあり、 Academic(学術目的)と General Training(一般・移住目的)とがあります。
1)テストの構成
リスニング: 約30分。4つのセクションから成り立っており、英語のリスニング能力を評価します。
リーディング: 60分。AcademicとGeneral Trainingで内容が異なり、3つのセクションから構成されています。
ライティング: 60分。2つのタスクが含まれ、AcademicとGeneral Trainingでタスクの内容が異なります。
スピーキング: 11~14分。3つのパートで構成されており、面接形式で実施されます。
3)テストの頻度と場所
IELTSは年間で多数回、多くの国で開催されています。
世界140カ国以上、1,200か所以上のテストセンターで受験することができます。
4)申し込み方法
公式のIELTSウェブサイトで最寄りのテストセンターを検索し、オンラインで申し込むことができます。
受験料はテストセンターや国によって異なりますが、その詳細もウェブサイトで確認することができます。
イギリスの医師ライセンスを取得するための試験です。これに合格することで、イギリスでの医療業務が認められます。
GMCとはGeneral Medical Councilと呼ばれる機関で、1858年にGeneral Council of Medical Education and Registration of the United Kingdomが法定機関として設立し、イギリス内の医師の公式登録を管理している公的機関です。主な内容は、医師登録に伴う資格の確認、会員の資格停止や削除などを行い、「公衆の健康や安全保護、促進、維持を行う」ことです。
(1) 医学の学位の取得: PLAB試験を受験するためには、GMCが認める医療系の学位を取得している必要があります。大学や医学校の認定リストはGMCのウェブサイトで確認できます。
GMC:https://www.gmc-uk.org/registration-and-licensing/join-the-register/before-you-apply/acceptable-overseas-qualifications/our-criteria-for-acceptable-overseas-qualifications
JACME : https://www.jacme.or.jp/en/about/member.php
(2)英語能力の証明: IELTSのAcademicバージョンまたはOET (Medicine) のスコアが必要です。必要なスコアは、各セクションでの最低スコアと全体の平均スコアを満たしている必要があります。
(3)Primary Medical Qualification (PMQ): 医療系の基本的な資格が必要であり、医学教育を完了し、医師としての基本的な資格を持っていることを示すものです。
1. 日本の医師国家試験に合格する
英語の試験(IELTSまたは OET)で基準を満たす。
IELTSではアカデミック版のテストを受験するかつ、各テスト領域で少なくとも 7.0 のスコアを獲得し、全体のスコアが 7.5 であることなど必要な項目があります。
詳細はこちら:
https://www.gmc-uk.org/registration-and-licensing/join-the-register/before-you-apply/evidence-of-your-knowledge-of-english/using-your-ielts-certificate
OETでは、医学部門かつ各テスト分野 (スピーキング、リスニング、リーディング、ライティング) で少なくとも評価「B」を取得している必要があります。
詳細は下記をご参考にしてください。
https://www.gmc-uk.org/registration-and-licensing/join-the-register/before-you-apply/evidence-of-your-knowledge-of-english/using-your-oet-certificate
2. GMC online accountを作成する。
3. PLAB1を受験し合格する
PLAB1は年4回実施しており、GMCページより申し込みが可能です。
https://www.gmc-uk.org/registration-and-licensing/join-the-register/plab
4. PLAB2を受験し合格する
5. GMC provisional またはfull registrationを得る(医師登録完了)
6. 医師として勤務
PLAB 1
形式: 選択問題 (Multiple Choice Questions, MCQ)
問題数: 180問
試験時間: 3時間
受験できる国: 日本では受験することが出来ず、下記の国の会場で受験する必要があります。
PLAB 2
形式: Objective Structured Clinical Examination (OSCE)
局面数: 12の臨床局面
試験時間: 各局面で約8分
内容: コミュニケーション能力、臨床推論の能力と身体診察や採血などの実技
受験できる国: イギリスのマンチェスターのみ
PLAB試験を合格した後、GMCに登録申請します。この手続きを行うことで、イギリスでの医師資格を得ることができます。
イギリスの医療システムに慣れるための研修期間です。この期間を経て、イギリスの病院や診療所での実務経験を積むことが推奨されています。
※必須項目ではござません。
研修期間はおよそ2~4ヶ月間で、費用は£400で必要です。(日本円で73,000円ほどです。2023年9月時点)
初級医師としての研修プログラムです。2年間のプログラムで、さまざまな分野の臨床研修を受けることができます。
イギリス国内の医学生の場合、医学部卒業後このプログラムに参加するのが通常ですが、海外の医学部を卒業した医師や、既に他国での臨床経験を持つ医師の場合、Foundation Programmeをスキップして、直接特定の専門職のポジションに進むことも可能です。ですが、イギリスの医療制度や臨床環境に適応するために、Foundation ProgrammeやClinical Attachmentsを経験することが推奨されています。
Foundation Year 1 (F1): 医学部を卒業し、初めての臨床経験を積む年で、この年の終わりに、全ての要件を満たすと「Foundation Year 1 Certificate of Completion」(F1CC) を取得できます。
Foundation Year 2 (F2): より高度な臨床能力の獲得と、専門職への進路を考慮する年です。
1年目、2年目ともに、3〜4ヶ月の異なる医療専門分野でのローテーションを経験します。これにより、様々な医療分野を経験することができます。
Foundation Programme中、定期的に評価が行われており、医師の進捗や発展を追跡します。
教育とサポート: 定期的な教育セッションやサポートが提供され、臨床経験と並行して学び続けることができます。
・イギリスの医学部からの卒業、またはGMC(General Medical Council)の認定を受けた海外の医学部からの卒業。
・イギリスでの医師としての登録資格。
・必要な英語能力の証明。
Foundation Programmeを終了した後、さらなる研修や試験を受けて、特定の専門領域の医師としての資格を取得することができます。
当ページに関しては2024年1月時点で弊社が独自に調査したもので、最新の情報に関しては各国当局にお問い合わせの上、ライセンスの取得に関する手続きを行ってください。