黒川先生
今回お話を伺ったのは、現在ベトナム・ハノイのSakura Clinicで総合診療医として活躍されている黒川剛生先生。東北大学医学部を卒業後、日本各地の病院で内科・救急など幅広い診療に従事し、現在のクリニックでは日本人とベトナム人双方の患者に寄り添った医療を提供しています。多様な現場での経験とグローバルな視点を持つ黒川先生に、海外で働くきっかけや今後の展望についてお話を伺いました。
黒川先生は、ベトナム・ハノイのインターナショナルクリニック「Sakura Clinic」で一般内科医として勤務されています。
ベトナムでの勤務は4年目を迎え、現在のクリニックでは2年目。日本人を含む多国籍の患者に日々対応されています。
勤務先のクリニックは、富裕層や外国人を対象に母国と同等の医療を提供することを目的としており、診療内容に大きな違いは感じにくい一方で、日本に比べて薬の供給体制が脆弱であったり、在庫切れが発生しやすい点に課題を感じているそうです。
旅行好きが高じて、学生時代から海外への関心が強かったという黒川先生。
「ただの観光ではなく、長期滞在を通じてその国の文化を深く知りたい」と考え、自然と海外の医師求人に目を向けるようになり、現在のキャリアに至ったといいます
最も大きなギャップは医療費の仕組みだったと振り返られています。
日本では保険制度により費用をあまり気にせず受診できますが、ベトナムでは保険の適用範囲や補償内容に大きな差があり、検査や処方に対する判断に慎重さが求められる場面が多いと述べられています。
さまざまな国籍の医師・患者と接する中で、各国の診療ガイドラインや治療方針を比較しながら学びを深めることにやりがいを感じておられます。
WHOやCDCの基準、日本の診療指針など、多様な考え方に触れられる環境を前向きに捉えているとのことです。
今後も海外で働き続けたいという希望はあるものの、次のステップについてはまだ検討中とのこと。国によって医師免許の取得や更新制度が異なるため、それらも視野に入れながら新たな可能性を模索されているそうです。
「健康な心身と、環境への順応力、そして自分をきちんと伝えられるコミュニケーション力が大切」と語る黒川先生。加えて、英語力や専門性を備えておくことで、海外での仕事はよりスムーズになると話されています。「医師免許は比較的国際的に活用しやすく、1〜2年の経験でも大きな糧になる」との言葉が印象的です。
当ページに関しては2024年1月時点で弊社が独自に調査したもので、最新の情報に関しては各国当局にお問い合わせの上、ライセンスの取得に関する手続きを行ってください。