森先生
今回お話を伺ったのは、ドイツで総合医療専門医(家庭医)として地域医療に携わっている森先生です。
日本では総合内科専門医および腎臓内科専門医として、病院での入院・外来診療を担当。その後、配偶者の海外赴任を機にドイツへ渡られました。
日本の医師免許の書き換えが認められないという極めて高い制度の壁に直面しながらも、現地の医学部生が挑む最終国家試験に相当する難関試験を見事に突破し、ドイツの医師免許(Approbation)を取得されました。
現在は、現地に暮らす日本人やヨーロッパ全域に駐在するビジネスパーソンの健康を支える医師として活躍されています。ドイツ医療の現状や、異国でのキャリア形成についてお話を伺いました。
日本では総合内科・腎臓内科の専門医として病棟と外来を広く支えてこられましたが、現在はドイツの総合医療専門医(家庭医)として、現地在住の日本人診療やヨーロッパ全域をまたぐ駐在員の健康診断を主軸に置かれていると話されていました。
厳格な二層の保険制度と、多国籍な現場
ドイツは国民皆保険ながら公的・プライベートの2種類の保険が存在し、収入等に応じた優遇サービスがある点など、独自の二層構造を解説していただきました。
医療レベル自体は日本と同等に高いものの、医師を含め現場に外国人が非常に多く、日本以上に「言語によるコミュニケーション能力」が重要になると語られていました。
配偶者の仕事の関係でドイツへ転居することになったことがきっかけだった、と振り返られていました。
環境の変化に伴い、異国でキャリアを継続する道を選択されたことが原点となっています。
ドイツでの医師免許取得という最初の難関について語られていました。
日本の医師免許がそのまま書き換えられることは認められず、基本的には各州のÄrztekammer(医師会)が実施するFachsprachprüfung(ドイツ語医学専門用語試験 )への合格が必須。
その後、Berufserlaubnis(制限付き就労許可)を取得した上で、さらには現地の医学部生が挑む最終国家試験に匹敵するKenntnisprüfung(医療知識試験)の突破も義務付けられたそうです。
「就労までに想定以上の時間を要したものの、医学ドイツ語の知識を深める良い機会になった」と、前向きに捉えられていました。
現在は家庭医として、一般内科のみならず心療内科や小児科など、日本では未開拓だった領域の診察にも取り組まれているそうです。
日々勉強を重ねながら、「欧州で暮らす日本の方々が、日本語で安心して医療を受けられる環境を提供できることに、大きなやりがいと責任を感じる」とお話しされていました。
「ここで自分を必要としてくれる人がいる間は、ドイツで医師として働き続けていきたい」と、今後の確固たる決意を語られていました。
日本で培った医療教育のレベルや臨床経験は、世界のどこへ行っても必ず通用するため、まずは自分自身の経験に自信を持ってほしいとのことです。
ただし、多国籍なスタッフや多様な背景を持つ患者と向き合う海外だからこそ、言葉の習得はもちろん、あらゆる状況を「柔軟に受け入れる姿勢」が大切だと指摘されていました。
日本で培った医療教育のレベルや臨床経験は、世界のどこへ行っても必ず通用するため、まずは自分自身の経験に自信を持ってほしいとのことです。
ただし、多国籍なスタッフや多様な背景を持つ患者と向き合う海外だからこそ、言葉の習得はもちろん、あらゆる状況を「柔軟に受け入れる姿勢」が大切だと指摘されていました。
海外の医療現場に挑戦したいという思いがあるならば、日本にいるうちに「徹底的なリサーチと準備」を行い、万全の体制を整えてから一歩を踏み出してほしい、とアドバイスを送られていました。
「日本の医療教育のクオリティは、間違いなく世界中どこへ行っても通用するもの」と語られていました。
その一方で、日本の環境に慣れすぎているからこそ、多国籍な現場において物怖じせず、明確に自分の意見を伝える「発信力」は、常に意識して磨き続けなければならないと語られていました。
渡独するにあたっては、具体的なイメージを持たずに飛び込んだとのことです。
現地で直面する出来事を先入観なく「現実」として柔軟に受け止める、森先生ならではの適応スタイルがうかがえました。
海外の医療現場において、日本人医師が誇るべき最大の武器は、その圧倒的な「勤勉さ」であると語られていました。
日々の業務に対する真面目な姿勢こそが、多国籍な現場で信頼を獲得するきっかけになるかもしれません。
「現地の言葉の勉強は、とにかく1日でも早く開始すべきだ」と実感を込めてアドバイスされていました。
また、海外特有の煩雑な各種手続きの必要書類に関しては、「日本にいるうちに準備を済ませておくこと」が、現地でのスムーズなスタートにつながる鉄則であるとのことです。
当ページに関しては2024年1月時点で弊社が独自に調査したもので、最新の情報に関しては各国当局にお問い合わせの上、ライセンスの取得に関する手続きを行ってください。